
2025/8/16 に発行しました鉢尾本【たぬき観察日和】 の蛇足な追加あとがきになります。
基本的に本の中で感じてもらったものを正として読んでほしく、あんまり書き手からの話はノイズになるなと思ってるので本のあとがきにもふわっとしか特筆してなかったんですが、よんでくれた友人にそれを話したところそれを知らずに読んでいたのがもったいなく、本のこだわりを十分楽しめず読んだこと悔しいからちゃんとあとがきに書きな!!と優しい指摘を受けたので非常に今更ではあるのですが蛇足をつらつらと書いております。 バカ長いあとがきを書く人の発言ではない。それはそう
以前隙自語スペースをやったときに大体話した内容なので隙自語スペースを聴いてくださった方は繰り返しの話です。
このたぬき観察日和には大きなギミック?仕掛け?が2つほどありまして
そのうちの一つはある程度の割合で気がついていただいたことを感想でも把握しているのですが(ありがとうございます)、本編の大半を三郎の視点で描写をしております。冒頭に五いが部屋でのんびりしているところに三郎がやってきて、八左ヱ門、雷蔵とすれ違い委員会室で後輩と戯れるところまで三郎が出てこないのがその要因です。 この本はそもそも三郎がたぬき(勘右衛門)を観察してるということが主題なので、これを把握していただければそれだけで伝わった〜となってうれしい これがもし伝わってなかったのなら己の表現力不足の限りなので精進いたします
あと、委員会の後輩を除いて、一度は三郎のほうを向いているという裏話があります。 すごい目つきでこちらを睨む兵助、ま、いいけどという八左ヱ門、いってらっしゃいという雷蔵がそのコマですね 後輩のシーンはそういう裏話はないんですけど、座っている位置が三郎の隣が勘右衛門、正面が庄左ヱ門、その隣が彦四郎としているので、そのように視点を置いているところは、あります! 他のシーン含めて普通にそれ三郎の目線じゃないだろってところはあるんですけど厳格にしすぎるとさすがに単調になりすぎるのでゆるして
そんなギミックがあったので、読み終わったあと1回でもあ~〜となりながら読み返してくださると嬉しいな!と思いながら作業をしておりました 感想くださった方は仕掛けを把握し再読してくださった様子が見受けられてとても安心しました。この場を借りて改めてお礼を言わせてください。 ちなみにぼくは2周目を後方彼氏面で読んでくださったワーのことがだいすきすぎて大感謝。嬉しすぎる
2つ目のギミックが、これ個人的には本当に蛇足で、違和感を感じていただけるだけで万々歳、万が一億が一気付いてくださった方がいればニヤリとしてくれたらいいだけで別に俺が知ってればいいや~~と本気で思っていたんですけど優しい指摘の要因がここでして…… いやでも友人は違和感を感じてくれたらしいので万々歳の読者です。やったね
初めましてのかたばかりであろう忍たまの最初の本でやることでもないとは承知しつつ、自分は基本的に本を作るときはいわゆる普通にマンガでよく見る形式のフォントで設定してるのですが、たぬきに関してはそれを意図的に遵守してません。 というのも、前のギミックと被るんですけど、この話の主題は三郎がたぬき(勘右衛門)を観察してるというものでして。 なので、言い方が難しいんですが三郎が登場するまでは三郎だけが登場人物で、ほかの登場人物は三郎に観察されてる人たちになります。 それを表現として出したいなぁと思ったので、三郎以外のセリフを基本的に細めの明朝体にしていました。 明朝体が合わないギャグっぽいセリフは変えたりはしてるんですけど。
各キャラとの邂逅の最後で発言しているセリフのみ観測者兼唯一の登場人物の三郎の発言ということで本来のフォントにしてます。 兵助は「はあ……」、八左ヱ門は「あんまり~」、雷蔵は「気にするな~」、委員会は「片付けは~」ですね。 委員会のとこが明確に二つのフォントが並んでいてわかりやすいと思います。

その次のページからは三郎が登場して観測者じゃなくなったので勘右衛門も三郎も本来のフォントになっています。 普通にええ感じのシーンが続いて、普通にフォントをええ感じのに変えてるからちょっとわかりにくいですけど…… ちなみに観測者三郎のセリフのところ、兵助と八左ヱ門へのセリフは勘右衛門と三郎どっちも言いそうだけど、雷蔵へのセリフだけは勘右衛門が言わなさそうなセリフ回しにしています。 そもそもとして、前の仕掛けでも軽く触れましたが、その直前の雷蔵のいってらっしゃいが三郎に宛てたセリフなので、それと会話してるものになります。
そんな、感じのギミックがありました! そうなんだ~~と思って再読いただけると、作者冥利に尽きます。 一読だけでももちろんうれしいです。
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